便秘薬はじめて物語(古代~中世)
西のセンナ、東の大黄(ダイオウ)


古い歴史をもつ便秘薬。紀元前1550年頃のエジプトで書かれた、世界最古の医学書「エーベルス・パピルス」には、現在でも便秘薬として用いられる植物・センナの名や、牛乳、酵母に蜂蜜を混ぜたものを下剤として処方していたことが記されている。
腸内洗浄も行われており、洗浄剤として、イチジクの実や塩、タマリンド、ヒマの種子(ヒマシ油の原料)が用いられた。浣腸は、その後、古代ギリシャ、ローマ、アラビアの伝統医学の中でも、有効な医療行為として認知されていたようだ。
紀元前400年~200年頃の中国では、アジアを代表する生薬・大黄の記述が登場。優れた瀉下作用は西側諸国にも広く知られ、古くからシルクロードを通ってヨーロッパに運ばれていた記録も残っている。
日本と大黄の公的な出会いは、奈良時代。東大寺・正倉院には、貴重な渡来品として収められた「正倉院薬物」があり、その薬物リスト(765年当時)には、唐櫃(からびつ)に入った大黄が200kg以上納められたことが記されている。





