2000年代シートマスクの汎用化と大容量化


2000年代に入ると、各社からシートマスクが続々と登場する。カネボウホームプロダクツ(現・クラシエ)が2000年9月に発売した「肌美精 うるおい浸透マスク」は5枚入りで1200円(税別)と、当時すでに知名度のあった「SK-II」に比べてリーズナブルな価格設定であり、これまでシートマスクを使ったことがなかった層にも「使ってみようかな」と思わせるものだった。

コーセーコスメポートが2001年に発売した「クリアターン うるおい実感エッセンスマスク」は、顔だけでなく首まで覆えるシートを採用したシートマスク。なお、「クリアターン」ブランドはこれ以降、すべてシートマスクとなっている。また、ウテナからは「プレサ」ブランドのシートマスクが2004年に登場している。こうして各社の努力により、シートマスクはスキンケアの一部としてなじみのあるものになっていった。
シートマスクのスキンケアにおける立ち位置は、この時点では「スペシャルケア」といえる。週に1回の自分へのごほうび、特別な日の前のケアといったシーンに、いつものお手入れにプラスしたお手入れとして使われることが多かった。このような使用シーンに合わせ、保湿効果を高めたもの、美白効果があるもの(医薬部外品)、アロマ付きでリラックスできるものなど、ぜいたくな集中ケアができる商品が増えていった。
2000年代中盤になると、韓国コスメが大流行する。韓国からのお土産として人気があったのが、個包装タイプ・1枚売りのシートマスク。国内でも、「クリアターン」ブランドから2005年に個包装タイプが登場(コーセーコスメポート「クリアターン ホワイトマスク」)するなど、個包装タイプは買いやすい販売形態として定着していった。
その一方で、22枚入りの「クリアターン エッセンスマスク」(コーセーコスメポート・2003年)や、28枚入りの「肌美精 超浸透シート化粧水(しっとり)」(クラシエホームプロダクツ、現・クラシエ・2008年)といった大容量タイプが登場したのもこの時期。毎日手軽に、“ちょっと良い”ケアができる大容量タイプと、“ここぞというとき”の集中ケアができるぜいたくな小容量タイプの二極化が始まったといえるだろう。