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水虫薬歴史市場シェア

2026年7月31日歴史・グラフ更新

2010年代~2020年代付加価値提案の活発化から成熟市場へ

各ブランドが付加価値提案で市場活性化を図る

商品の消化率が低下 イメージ

2000年代前半のスイッチOTCの水虫薬発売ラッシュで勢いづいた市場だったが、そこをピークにダウントレンドとなっていく。要因としては、効果の高い水虫薬が登場したことで、症状のぶり返しが抑えられるようになり、水虫患者自体が減っていったこと、1日1回タイプが増え、商品の消化・回転率自体が低下していること、などがあげられる。ほかには、昨今の清潔志向の高まりから、水虫に罹患する環境が減っていることを指摘する声も。さらには、適切な使い方ができずに、水虫を根治できずあきらめたり、使用を途中でやめてしまったりする人もいることなども、市場がシュリンクしている要因のひとつと考えられる。

そんななか、2012年には、各ブランドから新商品が発売され、市場を盛り返した。トップメーカーとなった久光製薬は、従来品の「ブテナロックV」に2成分を新たに加えた「ブテナロックVα」を発売。イメージキャラクターには俳優の竹中直人を起用し、かゆみと足のにおいに応えたイメージの広告を展開。

第一三共ヘルスケアは、ロングセラーブランド「ピロエース」から、19年ぶりとなる新商品「ピロエースZ」を発売。<ラノコナゾール>に鎮痒成分などの有効成分を国内で初めて配合した。また、興和は、縮小傾向にある市場を活性化すべく、「フットガンコーワ」で新規参入する(2015年に自主回収および販売休止)。

ノバルティスファーマは、速乾タイプの透明ジェル「ラミシール キュアジェル」を発売。店頭では

「ラミシール」に7日ください

というコピーを採用し、継続使用意向を促していった。

この時代は、抗真菌成分による効き目に加えて、かゆみ、におい、使用感、剤形、継続しやすさといった付加価値の訴求がより重要になった。市場全体は縮小傾向にありながらも、各社は既存ブランドの強化や新しい使用シーンの提案によって、生活者の需要喚起を図っていく。

女性の水虫ニーズを捉えた「エクシブ」

一方、女性向け水虫薬の草分けである「エクシブ」ブランドを展開するロート製薬は、かゆみがあまりなく自覚しにくい“かかと水虫”に着目。2012年に、かかとのガサガサを水虫の視点から訴求した「メンソレータム エクシブ ディープ10クリーム」と、ミストの直射タイプで液だれしにくい「メンソレータム エクシブ液」を発売した。

さらに2016年には、におい菌も殺菌する成分<イソプロピルメチルフェノール>を新配合し、「メンソレータム エクシブW」ブランドとしてパワーアップ。同年、爪ぎわからも侵入する水虫菌に着目した「メンソレータム エクシブWきわケアジェル」を発売し、女性が気にしやすい爪まわりの悩みを訴求した商品として、注目を集めていく。「メンソレータム エクシブ」シリーズは、現在も、女性の水虫薬市場をけん引するブランドのひとつとなっている。

安定した成熟市場へ

2000年代の新スイッチOTC成分の登場、2010年代の付加価値商品の広がりを経て、2020年代の水虫薬市場は成熟したカテゴリーとなっている。近年は大型新商品の投入で市場全体が大きく盛り上がるというより、既存ブランドがそれぞれの強みを生かしながら、水虫薬を必要とする生活者に選ばれ続ける市場へと変化している。

ブランド別では、女性向け水虫薬として認知を高めてきたロート製薬「メンソレータム エクシブ」と、効き目の訴求で支持される久光製薬「ブテナロック」が引き続き市場をけん引している。また、PB品や低価格帯の商品も根強く支持されている。

一方で、コロナ禍を経て、酷暑を繰り返すなかで、通勤でもスニーカーなど、革靴よりも通気性に優れたカジュアルシューズを選ぶ人が増えたことも、市場に影響していると考えられる。水虫薬は、時代の変化を受けながらも、必要とする人がいつでも手に取れるカテゴリーとして、安定的に推移していくとみられる。

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