1980年代ブロー習慣の定着

アイドルみたいになりたい!
1980年代はアイドル全盛期といわれるが、なかでも1980年にデビューした松田聖子は「聖子ちゃんカット」と呼ばれる髪型で一世を風靡した。「聖子ちゃんカット」は、顔周りの髪を外向きにブローして仕上げるもので、当時の女子中高生はこぞってこの髪型をまねた。1970年代後半から家庭用のヘアドライヤーが普及し始めたこともあり、ドライヤーでブローしてスタイリングする、という習慣はここで一気に広まったといえよう。

花王石鹸(現:花王)が「リーゼ ブロースタイリング」を発売したのは、そんな1980年。「家庭でブローしてもきれいに決まらない」「ドライヤーの熱で髪が傷みそう」という声に応えたもので、洗髪・タオルドライ後の髪に本品をスプレーしてブローすれば、熱から髪を守りながらきれいなスタイルが作れるという仕上げ剤だった。
バブル時代の2大スタイル
1980年代後半になると、ソバージュやワンレングスといったボリュームのあるスタイルが流行。この時期に登場した剤形がフォーム(ムース)だった。とくにソバージュは、コールドパーマにより細かいウエーブを全体にかけたスタイルで、水分をつけることでパーマがくっきり出る。水分が多い剤形であるフォームは、パーマスタイルと相性のよい剤形として人気が出た。
同じ頃、人気のもう一角を担っていた剤形がジェル。世の中がバブル景気に沸いていたこの時期、DCブランドや肩パット入りのジャケットなど、かっちりしたファッションが流行しており、それに合わせて髪型も固めたり、立たせたりと、強めの演出をすることが多かったからだろう。また、ワンレングスの前髪を立たせる、いわゆる「トサカ前髪」も流行しており、ジェルやハードスプレーが使われていた。