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栄養食(ゼリー・固形)歴史市場シェア

2025年6月27日歴史・グラフ更新

2010年代~2020年代さまざまな生活シーンに溶け込む存在に

災害対策目的という新たなニーズ

市場が一気に拡大した2000年代だったが、2008年のリーマンショックの影響による消費者の節約志向によって、2010年代前半の市場規模はほぼ横ばいとなっていた。そんな折、2011年に発生した東日本大震災の影響で、「保存生の良さ」「災害時に偏りがちな栄養素の補助」などの栄養食(ゼリー・固形食)の機能性から災害時備蓄用としての買い置き需要が高まり、一時店頭から商品がなくなるという事態に。こうした緊急事態を経て、ダイエット目的、健康維持目的のほかに、災害対策目的という新たなニーズが生まれ、図らずも市場に再評価のスポットが当たることになった。

明治 「即攻元気ゼリー アサイーベリー」 (2015年発売)

2010年代の商品は、森永製菓の「ウイダーinゼリービューティーイン」(2010年発売)、「ウイダーアクティブアップゼリー」(2013年発売)や、明治の「即攻元気ゼリー アサイーベリー」(2015年発売)など、女性のビューティニーズに応えるものが引き続き多く展開されていったのが特徴だ。

お菓子ではなく食事替わりという認識が一般化

お菓子ではなく食事替わりイメージ

「カロリーメイト」「SOYJOY」の2枚看板でシェアトップを走る大塚製薬は、2013年に「カロリーメイト」30周年を迎え、女優の満島ひかりの歌声が印象的なTVCMを投下。2015年には、原点回帰と位置づけた「カロリーメイト プレーン」が登場。また、エネルギー補給、単一栄養素補給を中心としたゼリー飲料が成長するなか、嗜好やシーンに合わせて必要な栄養素をバランス良く補給できる3種の「カロリーメイト ゼリー」(2016年発売)を新たに発売する。「カロリーメイト」は、もはやお菓子ではなく、食事替わりという認識が一般化。また、ブロック、ゼリー、ドリンクというシーンに合わせて手軽に栄養素が摂取できることに加え、バラエティに富んだフレーバーも魅力のひとつとなっている。

森永製菓 「inバー プロテイン ベイクドチョコ」 (2013年発売) ※画像は2018年現在のもの

一方、長らくゼリータイプでシェアを拡大してきた森永製菓は、お菓子感覚でプロテインを摂取できるバータイプのサプリメント「ウイダーinバー プロテイン ベイクドチョコ」(2013年発売)で、健康維持や体型維持、美容のためにタンパク質を摂りたい人に対応。さらに、余計な脂質を摂りたくない人向けに「ウイダーinバー プロテイン グラノーラ」(2017年発売)を投入する。食べやすく、よりおいしさを目指したバータイプは、多く支持されることとなった。

アサヒグループ食品は、人気の「1本満足バー」シリーズに、シーズンに関係なく展開できる、しっとりしたケーキ生地とサックリとしたビスケット生地の2層に仕上げたタルトタイプ「1本満足バー チョコタルト/チーズタルト」(2014年発売)を仲間入りさせる。

ほかには、再び人気を回復したマンナンライフの「蒟蒻畑」から、2012年につぶつぶとしたこんにゃく触感とジューシーなジュレを楽しめる「蒟蒻畑ララクラッシュ」が登場した。

スポーツシーンでは欠かせない存在に

味の素 「アミノバイタルゼリー ガッツギア」 (2010年発売) ※画像は2018年現在のもの
味の素 「アミノバイタルゴールド ロンドンスペシャル」 (2012年非売品)

味の素社は、2010年から子どもに人気のアニメ『イナズマイレブン』をパッケージに採用した「アミノバイタル」ゼリードリンク ガッツギアを投入し、大ヒットを記録。2012年のロンドンオリンピック時には、「アミノバイタルゴールド ロンドンスペシャル」も登場。

さらに、運動中の摂取を目的としたシリーズ最少パッケージサイズながら、高濃度のアミノ酸を含有したゼリータイプの「アミノバイタル アミノショット」(2017年発売)をラインナップに追加。高濃度アミノ酸と味のバランスを整えるため試行錯誤を繰り返し、足かけ5年かかって製品化にこぎ着けたという。

仕事や勉強のための栄養補給に

森永製菓 「inゼリー エネルギー ブトウ糖」 (2020年全国発売) ※画像は2025年のもの

2018年、森永製菓は「ウイダーinゼリー」から「inゼリー」とブランド名を変更し、2020年には「inゼリー エネルギーブトウ糖」を全国発売した。 それまで、スポーツ前や忙しいときなど、体を動かすシーンでのエネルギー補給を想定した商品イメージから、仕事や勉強などのデスクに向かうシーンでの“考えるためのエネルギー補給”を打ち出した。一般的にゼリー飲料は夏場に需要が高まるが、「inゼリー エネルギーブトウ糖」は2月にピークを迎え「受験生活のお供」としてのイメージが浸透しつつある。

その後、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大を経て、健康志向の高まりなどから、栄養食(ゼリー・固形)の需要はさらに拡大した。とくにゼリータイプは、コロナ禍における自宅療養・ワクチン接種時の体調管理などで新規ユーザーの取り込みに成功し、定着化した。また、固形タイプでは、外出自粛時の運動不足などから、手軽に「たんぱく質」を摂取できるプロテインバーの新商品が相次いだ。

ライフスタイルの変化とともに、栄養を摂取するタイミングも多様化している。必要な栄養素をいつでもどこでも摂取できる携帯性に優れた栄養食(ゼリー・固形)は、今後も幅広いシーンでの活用が期待でき、市場の成長が見込まれる。

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