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乳幼児用ミルク歴史市場シェア

2024年4月26日歴史・グラフ更新

1970年代~1980年代離乳期以降も、アレルギー対応も。発展する粉ミルク

お母さんが赤ちゃんにミルクを飲ませている イメージ

日本初のフォローアップミルク

1970年代に入ると、明治乳業は日本で初めてとなる、脂肪のトリグリセリド構造を改良して、脂肪の消化と吸収性を一段と進歩させた「ソフトカード明治コナミルクFM-U」を発売する。また、1971年から、合計のべ20万人以上の赤ちゃんの成長を確認する「発育・哺乳量・便性調査」を行ったほか、1979年と1998年には大規模な「母乳組成調査」を実施した。これらの調査結果は、厚生省の基準作りに採用されていった。

森永乳業 「森永チルミル」 (1975年)

そんななか、森永乳業は幼児向け粉乳「森永チルミル」を1975年に発売する。“Children Milk”にちなんだ造語で、童話「青い鳥」の主人公、チルチル、ミチルからの連想も意識して命名されたという。この商品は、離乳期以降の子ども、とくに1歳前後から6歳ごろまでの幼児層に焦点を絞り、栄養補給に適したフォローアップミルクという新たな市場の開拓を目指し、その第一号として開発された。幼児にとって消化吸収しやすいように調整した良質な脂肪とたんぱく質を用いて、砂糖を無添加とすることであっさりした飽きのこない味わいに仕上げた。以降、日本国内では母乳や乳児用ミルクを卒業した幼児を対象としたフォローアップミルクの市場が形成されることとなった。

アレルギー対応、ラクトフェリン配合、DHA増強…

1977年、森永乳業は、日本初のミルクアレルギーの乳幼児向けミルク「MA-1」を発売する。カゼインや乳清たんぱく質といった牛乳由来のたんぱく質(乳たんぱく質)は、ヒトにとっては異種たんぱく質であり、生理的、免疫的に未熟な乳幼児では、発疹や下痢等のアレルギー症状を引き起こす原因となることがある。そこで研究を重ねた結果、開発されたのが「MA-1」である。ミルクアレルギーのほか、大豆や卵のアレルギー、乳糖不耐症の乳児にも使用できる日本初のアレルギー疾患用ミルクとして厚生省の許可を取得した。また、1986年には、世界で初めて母乳中の感染防御因子であるラクトフェリンを配合した「森永BF-Lドライミルク」を発売し、ラインナップの充実を図っていく。

明治乳業は、1981年にビタミンKの増強、ビタミンD3の配合をはじめ、ミネラル、たんぱく質、脂肪の組成を改良した日本初となる「ソフトカード明治コナミルクFM-K」を、1987年には、ドコサヘキサエン酸(DHA)を増強した世界初の「ソフトカード明治コナミルクFM-3」を発売し、シェアを広げていく。

フォローアップミルクについては、アイクレオが1981年に生後9カ月頃からの使用に適した「SMAフォロー」、1988年に生後6カ月頃からの使用に適した「SMAフォロー6」を発売。森永乳業は、腸内でビフィズス菌を増やすはたらきをもつラクチュロース(ミルクオリゴ糖)を配合した「森永BFチルミル」を1982年に、ラクトフェリン新配合の「森永LFチルミル」を1989年にそれぞれ発売し、新たな知見を反映しながら商品を展開していった。

雪印乳業は、世界で初めて母乳オリゴ糖を配合した「ネオミルクL」を1982年に、タウリンを世界で初めて配合してさらに母乳に近づけた「ネオミルクLa」を1984年に発売する。さらに、1989年には、世界最大規模となる「第2回全国母乳調査」を実施。全国2434名、2727検体の母乳成分を約180項目について分析を進めていった。

男女雇用機会均等法の成立が1985年。女性が妊娠・出産で会社を辞めない時代が始まりつつあった。こうした流れの後押しをしたのも粉ミルクであった。

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