2000年代超コンパクト&液体洗剤が主流へ
共働き家庭が増加し、まとめ洗いが増えたほか、洗濯機の時短機能や節水仕様の普及により、洗剤に対する条件は厳しさを増していく。洗浄力はもちろんのこと、時短、節水、節電、抗菌への意識も高まっていき、超コンパクトタイプや液体洗剤への移行が加速した。
洗剤と柔軟剤をひとつに!
P&Gから2002年、洗剤と柔軟剤をひとつにした画期的な商品「ボールド」がデビューする。
輝く白さ 驚きの柔らかさ
というキャッチフレーズとともに、いつものような洗濯をするだけで白さと柔らかさを担保する洗剤の登場は大きな反響を呼んだ。これまで洗剤に柔軟成分を配合することは難しいとされてきたが、そのハードルを独自技術で乗り越えることに成功した。さらに、TVCMに人気男性俳優やスポーツ選手を起用。当時、洗剤や柔軟剤などの家庭用品のTVCMに男性が起用されることは珍しく、男性ばかりのコメディタッチのTVCMは大きなインパクトを与えた。
部屋干し市場の開拓

2000年代初頭、ライオンは“部屋干し行動に関する調査”を実施。多くの人が防犯上の理由などで部屋干しをしており、さらに、部屋干し時の生乾きのニオイが多くの人の潜在的な悩みであることをつきとめる。2001年には、生乾きのいやなニオイを防ぐ「部屋干しトップ」を発売。多様化するライフスタイルに対応すべく“部屋干し”にフォーカスしたことで、付加価値の高い商品ニーズを掘り起こす。通常の洗剤よりも50円高い価格設定でありながらも売上げを伸ばし、市場の拡大に大きく貢献した。また、部屋干しニーズは洗剤に留まらず、衣料品やグッズなどが次々と発売され、社会現象化した。
販売金額、販売量で液体洗剤が粉末洗剤を上回る
2000年代に入ると、毎年、粉末洗剤のシェアが減っていくのに対し、液体洗剤は伸びを見せ、2011年にはついに液体洗剤が粉末洗剤を上回った。
液体洗剤と粉末洗剤の販売推移

出典:日本石鹸洗剤工業会「洗剤の販売推移」より作成
節水型洗濯機の急激な普及により、水に溶けやすい液体洗剤の需要もアップ。2005年にP&Gが発売した「アリエール イオンパワージェル」がスマッシュヒットしたことで、液体洗剤ブームの火付け役に。花王も、時短、節水、節電、経済的、環境にも配慮といった点を重視したコンパクト液体洗剤「アタックNeo」(2009年)を発売。ライオンも半年遅れて超コンパクト液体洗剤「トップNANOX」(2010年)を上市。「アタックNeo」がエコ訴求なのに対し、「トップNANOX」は先進の洗浄力を訴求し、2社を猛追していく。