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ベビー用紙おむつ歴史市場シェア

2023年4月28日グラフ更新

2000年代少子化にどう対応するか?

赤ちゃんにもお母さんにもやさしく

ブランドイメージの一新を図り登場した「GOO.N(グ~ン)」(2002年発売)

商品も洗練されてきた1990年代後半から2000年初頭にかけて、機能面で差が縮まってくると、価格競争が拡大してくる。このカテゴリーは少子化の影響を直接受けるため、減少傾向のパイを取り合うことになる。そのため、価格競争にも限界があった。さらに、価格の安いことがマイナスイメージをもたらすこともある。いくら品質が良くても、激安価格で売られていると、生活者から「質が良くないのでは?」という目で見られてしまうためだ。

大王製紙の「フレンド」は、販売価格が安価だったことで実際の品質の良さがしっかりと伝わっていないとの判断からリブランド。肌着、下着のような自然な装着感をコンセプトに、現在まで続く「GOO.N(グ~ン)」を登場させた。おしっこをしたあと、赤ちゃんが「快適」と感じる湿度に素早く到達する機能のほか、天然コットン配合でふんわりなめらかな肌触りを実現する上位の商品としてスタートした。

「おむつのまま水遊びさせたい」という要望から生まれた、水遊び用パンツ「ムーニーマン 水あそびパンツ」(2004年発売)

ユニ・チャームは2001年に、ハイハイ用パンツおむつ「ムーニーマンハイハイ用」を発売。すると、これが爆発的なヒットを記録。その後も、2004年に水遊び用パンツ「ムーニーマン 水あそびパンツ」、2006年に汗ケアパンツオムツ「ムーニーマン汗スッキリ」、2008年に厚さがそれまでの2分の1となる「ムーニーマン スリムパンツ」と立て続けに上市する。


「腸骨ギャザー」を採用し、「グッドデザイン賞」を獲得した「メリーズパンツ のびのびウォーカー」(2005年発売)

花王は、2005年にメリーズのパンツタイプを改良した「メリーズパンツ のびのびウォーカー」を発売。「肌へのやさしさ」を重視する同社は、ムレ・かぶれを防ぐだけでなく、いかにお腹を締め付けずにずり落ちを防止し、履き心地も向上できるか考えを巡らせた。そして、腸骨の位置にずり落ち防止ゴムを付けるギャザーを開発した。ものを言えない赤ちゃんの気持ちに立って、体への負担が少なく動きやすいパンツを目指した結果、「グッドデザイン賞」を獲得したという。

このように、価格競争のあとは機能面で差別化を図ろうと、各社付加価値の追求が始まった。興味深いのは、この付加価値追求が赤ちゃんのためだけではないところだ。メインユーザーである赤ちゃんにとっていいものを作るのは当然だが、各社ともその親(とくにお母さん)も、赤ちゃん同様に紙おむつのユーザーと見ている。「身につける赤ちゃんのため→赤ちゃんを思って商品を選ぶお母さんのため」、という具合に、お母さんへアピールできる要素も重要というわけだ。そのため、さらさらな肌触りは赤ちゃんの肌にあたる面だけでなく、外側、つまりおむつをつけるお母さんが触る面も心地よい肌触りになるように開発している商品が多い。また、おむつはむき出しで持ち運ぶことが多いため、「お母さんが持ち歩いて気分のいいパッケージになるように(花王)」、という配慮までしているメーカーもある。

ここまで気配りすれば当然ながらコストは上がるが、「大切な赤ちゃんのため」なら安くて悪い物より、多少高くてもいい物を、という親心への配慮をとった。ある意味、これは商品を生み出す側の“少子化対策”といえるだろう。このようにして、世界にも誇れる品質の紙おむつが生み出されているわけだ。

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