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解熱鎮痛剤歴史市場シェア

2024年9月27日歴史・グラフ更新

1980年代イブプロフェンの登場

1980年代オフィスイメージ

1982年のアメリカでは、解熱鎮痛剤にとって逆風となる出来事が2つ起きている。ひとつはいわゆる「タイレノール事件」で、アメリカでは人気商品の「タイレノール」に、何者かがシアン化合物を混入したというニュースが全米を駆け巡ったこと。もうひとつは、サリチル酸系製剤(アスピリンなど)とライ症候群との関連性が高いとする疫学調査結果が報告されたことだ。

「タイレノール」はまだ日本に上陸していなかったため、国内での影響はほぼなかったが、サリチル酸系製剤とライ症候群との関連性については、アメリカでの報告を受けて日本国内でも調査研究が開始された。現在に至るまで明確な因果関係は確認されていないが、15歳未満の水痘やインフルエンザ患者には慎重投与とされ、のちに15歳未満の使用は原則禁忌となる(1998年)。

そんななか、日本では医療用医薬品成分だったイブプロフェンが、1985年に一般用医薬品成分へのスイッチを承認される。イブプロフェンは非ステロイド性抗炎症成分(NSAIDs)に分類されるプロピオン酸系の成分で、末梢の炎症に効果が高いとされる一方で、小児への安全性が確立されていないため、一般用医薬品としては15歳未満は服用できない成分として承認された。

エスエス製薬 「イブ」 (写真は1989年のもの)

イブプロフェン配合の解熱鎮痛剤として、最初に登場したのがエスエス製薬の「イブ」(1985年12月)。イブプロフェンの「イブ」と、頭痛もちは女性に多いことから、女性の象徴である「イブ」といった意味を込めたネーミングで、TVCMなどのプロモーションに人気女優を使い、女性向けを打ち出した。折しも、「イブ」が発売された1985年には男女雇用機会均等法が成立しており、オンもオフもがんばりたいという女性の機運に合致したと考えられる。

塩野義製薬 「新セデス錠」 (1987年)

塩野義製薬は、「セデスA錠」で採用したACE処方(アセトアミノフェン、無水カフェイン、エテンザミド)を守りつつ、ブロムワレリル尿素をアリルイソプロピルアセチル尿素に変更した「新セデス錠」を1987年に発売する。この処方は現在に至るまで引き継がれており、ACE処方は「セデス」ブランドの根幹をなす処方となっている。

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